ヨーロッパ最大級のAWSコミュニティイベントに潜入!欧州でのトレンドを偵察してきた

ヨーロッパ最大級のAWSコミュニティイベントに潜入!欧州でのトレンドを偵察してきた

Clock Icon2023.09.15

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Guten Tag!

クラスメソッドヨーロッパ所属の新井です。

今回は2023年9月14日にドイツ・ミュンヘンで開催されたAWS Community Day DACH 2023に参加してきたのでイベントのレポートブログを投稿します!

ヨーロッパでこの規模のイベントに参加するのは初めてで、せっかくなので「日本のイベントとの差」や「ヨーロッパでのAWSのトレンド」みたいなところを中心に紹介できればと思います。

※ セッションレポートは後日いくつか投稿する予定なので是非見て頂ければと。

セッション一覧からわかるトレンド

各セッションのタイトルからTopicを抽出してみました。

Title Topic
Keynote - Do modern cloud apps lock you in? Cloud, Vendor Lock-in
Keynote - The Power of Community: Why Building Strong Connections Matter Community, Relationships
Building a mindset to embrace NoSQL Databases NoSQL, Mindset, Databases
Diving deep on CI/CD - Why you should START with it CI/CD, DevOps
Defending Your Cloud Native Apps Against the Serverless Top 10 Security, Serverless, Cloud Native
Figs and Canary Birds: how we reduced complexity (and costs!) by gradually switching to serverless Serverless, Cost Optimization, Migration
Serverless Data Streaming with Amazon Kinesis and AWS Lambda Serverless, Amazon Kinesis, AWS Lambda
Deep dive on CDK: Tradeoffs when developing constructs & libraries AWS CDK, Development, Trade-offs
Smaller, faster, safer: How Firecracker improves the performance and security of Lambda and Fargate Performance, Security, AWS Lambda, AWS Fargate
Event-Driven and serverless in world of IoT Serverless, IoT, Event-Driven
Building Reliable Serverless Applications with AWS CDK and Testing Serverless, AWS CDK, Testing
How to send goal notifications in real-time to hundredthousands of fans on a Matchday? Real-time, Notifications, Scalability
Using OpenSearch and Apache Kafka to explore Mastodon OpenSearch, Apache Kafka, Social Media
Handling security services for 1k accounts Security, Account Management, Scalability
Building efficient infrastructure: AWS CDK vs Terraform - and why CDK should be your choice AWS CDK, Terraform, Infrastructure
Amazon VPC Lattice: The Service Mesh you actually want!! Amazon VPC, Service Mesh, Networking
Zero Trust Data Access Management with AWS Serverless Zero Trust, Data Access, AWS Serverless
Making sense of service quotas of AWS Serverless services and how to deal with them AWS Serverless, Quotas, Management
The Tao of Event-Driven Architectures: a tranquil state of mind through future-proof event design Event-Driven, Architecture, Design Principles
Serverless Latency is a Thing Serverless, Latency, Performance
Centralized User Management Environments as a Code User Management, IaC, Centralization
Customizing Your AWS Well-Architected Reviews: A Technical Walkthrough AWS Well-Architected
Building a serverless web application with AWS AppSync and Amazon Cognito for the health sector Serverless, AWS AppSync, Health Sector
From serverless to functionless Serverless, Evolution, Functionless
Clear Skies: Avoiding Security Breaches in AWS Security
Going full SILO - running a serverless app on 3000 AWS Accounts Serverless, Scalability
Generative AI for the rest of us AI, Generative Models, Accessibility
LocalStack: Develop your AWS cloud applications offline! LocalStack Development
Demystifying Serverless: A deep dive into AWS Lambda Serverless, AWS Lambda, Education
GitOps: Streamlining Application Lifecycle with ROSA, ACK, and ArgoCD DevOps, GitOps, Application Lifecycle, ROSA, ACK, ArgoCD

トピックの出現頻度が高い順に並べてみると、上位5つはこんな感じになります。

  • Serverless: 15回
  • AWS Lambda: 4回
  • Security: 4回
  • AWS CDK: 3回
  • Event-Driven, DevOps, Scalability, Performance: 2回

まず、ServerlessやAWS Lambdaのサーバーレス系のトピックが圧倒的に多いのがみてわかるかと思います。

日本でも5、6年前ぐらい前からサーバーレスというトピックが流行りだしたのを覚えています。ちょうどクラスメソッドにもサーバーレス開発部という部署ができたのが2017年頃です。

(いったんセキュリティはおいといて)次に来るのがAWS CDKのIaCに関するトピックです。

各セッションの内容を見てみると、CDKの実装プラクティスやTerraformとの比較に関するセッションがあります。 他と比べるとCDKが人気な様です。

特にサーバーレスのイベントという訳ではなく、AWSコミュニティイベントなのでコミュニティに参加しているエンジニアが積極的にサーバーレスやIaCを推進したいのが透けて見えます。

実際に参加してみた感想

※ここからはあくまでも個人の感想です

ロックインに対する抵抗は割とありそう

最初のキーノートが、コンテナ化やサーバーレス化など、プラットフォームが提供するマネージドサービスの利用が、直接的にロックインに繋がるという発想を強く否定する内容でした。

逆に考えると、こういった発想や意見が実際に多いのかと感じました。

プラットフォームへの利用度(依存)の利用が増えているからと言って、それが直接ロックインに繋がる訳ではなく、実際には色々な要素を考慮する必要がある、という話です。

例えば、ベンダーロックインを避けるため間に独自レイヤーを実装したとしても、逆にエンジニアリングコストが上がってしまい、それを実装&メンテナンスできるエンジニアのスキルセットにロックインされてしまってる、という考え方もできます。

本来は、スイッチングコスト独自構成(Unique Utility)という視点で考える必要があり、スイッチングコストが低ければなんの問題もないです。 問題なのは、スイッチングコストの高い独自構成を採用してしまっているケースで、その場合が正にロックインという話です。

サーバーレスが流行ってそう

完全に主観ですが、サーバーレス系のセッションの方が席が埋まってました。セッション後の質疑応答などもに盛んに行われているように感じました。

ただ、イベント出会った何人かの人に聞いてみましたが、そもそもAWSへの移行を考えているフェーズの人が多かったです。(たまたまかもしれませんが)

残念ながら、AWSをゴリゴリ使い倒しているという方には会いませんでした。

また、どのセッションも割と一般的な内容が多かったように思えます。日本のイベントの方が、もう少しディープな内容が多い印象でした。

コミュニティの強さを感じた

最後のキーノートでは「The Power of Community: Why Building Strong Connections Matter」というタイトルで、

  • コミュニティや人とのコネクションがなぜ重要なのか?

  • コネクションがどのようにキャリア形成や人生に影響するのか?

  • コネクションを形成する上でのマインドセットをどのように保つべきか?

などの熱い話が30分あり、強いメッセージ性を感じました。

登壇者自身も、畑違いの業種からコミュニティの運営を経ていろんな出会いがありAWS Heroになった方だったので、人見知りな自分には刺さる内容でした。

その後交流会が行われましたが、みんな積極的にいろんな人に話しかけていたし、Linked InでのConnectionを交換していました。

コミュ力凄いです。

まとめ

ごはんがおいしかったです。

ヨーロッパでは初めて参加した大きめのイベントですが、こちらのコミュニティの雰囲気を感じられてとても面白かったです。

この後、セッションレポートもいくつか投稿する予定なので是非見て頂ければと!

Tschüs!

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